あ!
今年もやって来た眼鏡をかけたスズメたち。
初めて見るその姿に、ミーちゃんが釘付けになって・・・

その後ろ姿に、はなちゃんの視線が貼り付いたままになった。

誰も教えてもいないのに鳥の姿に夢中になるのって、
ミーちゃんも仔猫だというのに立派な猫なんだなぁと思った。
暖かい冬でもちゃんと季節が巡っているんだということ。
それから、たとえ手が届かなくてもその姿を眺めているだけで充分楽しめることを、
後ろ姿を眺めているはなちゃんがミーちゃんに教えてくれていたらいいなぁと思った。
「猫たち、元気?」
職場で唯一動物好きの人が、今日も私にそう声をかけてくれた。
そんな話をしている時は本当に幸せなひとときで、
忙しさが始まりだしたら周りの誰もがピリピリと殺気だってしまう。
そんな中、荷物を包んであった新聞紙に猫の大きな写真を見つけた。
いつもならクシャッと丸めて捨ててしまうたった一枚の新聞紙なのに、
私にはそれがどうしても出来なくて、すぐ側に倒れないように立てかけておくことにした。
こんなことしているなんて誰も気付いてはいないだろう。
でもそれが私にとって小さなお楽しみになった。
気持ちが焦ったり苛立った時にはこの一枚を眺めようっと。
忙しい時には猫の手を借りて。
気持ちが沈んだ時にも猫にチカラを貸してもらって。
「ミイ〜ミイ〜」
今日も高い所から鳴き声がした。

高い所へ上れるようになったチイちゃんは楽しそうだなぁと思った。
今日も自分から下りることができないかな。
チーちゃんがそのうち助けを求めてくるまで、
私は知らない振りをして掃除をし続けていようと思った。
今日、眠っている仔猫達のお尻をはなちゃんがツンツンしている姿に、
自分からちょっかいを出すことなんてなかったのでびっくりした。
そろそろはなちゃんは「一緒に遊ぼうかな〜」なんて、
少しでもいいからフレンドリーな気持ちに近づいてくれていたら嬉しい。
「三匹も大変ねぇ。」
「よくやるよ〜。」
そんな声をかけられることもしばしばある。
けれど頑張っているのは猫たちも同じで、
けっしてこの私だけではないということをわかってくれる人が何人いるんだろう。
新しい場所で、新しい仲間との生活。
それが楽しいものになるようにと願う気持ちはきっと三匹にはあるはず。
ミーちゃんは静かに横になったり様子を伺ったり。
そんなふうにしてはなちゃんの気持ちを考えながら行動するようになった。
チーちゃんはミーちゃんのあとについて。
小さな体で一生懸命大きくなろうとしているように思える。
はなちゃんも少しずつだけれど大きくなろうとしている。
ビビリなはなちゃんがビビリでなくなるのはちょっと淋しい気がするけれど、
君が今一番頑張っていることを、私は一番褒めてあげたいと思う。
はなちゃん、どうもありがとう。
はなちゃん、明日もファイトね。
スポンサーサイト
テーマ : 猫のいる生活
ジャンル : ペット